
ビジネス系マインドマッパーの川添(@kawazoezoe)です。
マインドマップはあらゆる職種で広く活用されています。中でもとくにコンサルタントやプランナーなどの知的ワーカーにとって、発想や構想の枠組みとしての「フレームワーク」は必須ツールです。
フレームワークをビジネスの場面ごとに使い分けられるようになると、パワーポイントを使う前の構想段階で役立つなど、その応用範囲も拡張していきます。
マインドマップは単なる思考整理ツールの域を超えて、知的生産力を引き出すツールに変わります。
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そこで今回は、「調査・分析」業務におけるフレームワークである
- 調査分析の「5W1H」
- 自社分析の「SWOT」
- 経営環境分析の「3C」
- ターゲティング分析の「6R」
について解説します。
これらのフレームワークは、問題解決または目標達成のためになにから調べるべきか、なにから問うべきかを明確にします。どのようなデータを集めるのかという指針にもなります。
それぞれテンプレートとして各種マインドマップ形式(MindMeister、Xmind、Freemind、MindManager)でダウンロードできるようにしていますので、現場で活用ください。
「調査・分析」のフレームワーク
① 調査分析の「5W1H」
5W1Hとは、Who(だれが)、What(なにを)、When(いつ)、Where(どこで)、Why(どうして)、How(どのように)したのかを表すためのもっとも一般的に用いられている思考の枠組みのことです。
もともとはジャーナリストが報道取材の現場で、正確にヒアリングし状況把握するための基本ルールとして使われていました。それが次第にビジネスの分野でも「調査・分析」などの目的で使われるようになりました。

WHY(目的)
- 「なぜそれをするのか?」「なんのためにそれをするのか?」といった行動の目的を問うフレーズを書きます。
- (例)「なぜオンライン教育をするのか?」「なんのためのオンライン教育なのか?」
WHO(対象)
- 「どんな人たちがそれをするのか?」「だれのためにそれをするのか?」といった対象セグメントを問うフレーズを書きます。
(例)「オンライン教育を必要とするのはどの層なのか?」「だれのためのオンライン教育なのか?」
WHAT(内容・特性)
- 「どのようなものか?」「どのような機能なのか?」といった内容や特性を問うフレーズを書きます。
- (例)「なんのサービス?」「どんな機能がある?」「サービスの特徴はなに?」
WHEN(時期・タイミング)
- 「いつ?」「いつから?」「いつまでに?」といった行動の時期やタイミングを問うフレーズを書き込みます。
- (例)「いつ使う?」「いつから導入する?」「いつまでに納入する?」
WHERE(場所またはチャネル)
- 「どこで?」「どのルートで?」などの場所やチャネルを問うフレーズを書き込みます。
- (例)「どこで認知しているのか?」「どのルートを使って販売しているか?」
HOW(手段・程度)
- 「どのように?」「どのくらい?」「いくらで?」など手段や程度を問うフレーズを書き込みます。
- (例)「どのくらいの頻度で購入するか?」「どのように販売するか?」「いくらの値付けにするのか?」
② 自社分析の「SWOT」
SWOT分析は、スランフォード大学のアルバート・ハンフリー氏が、1960年代から1970年代にかけて企業活動の成功要因と失敗要因を分析する手法として考案したものです。現在では、企業の経営環境、事業環境を分析するためのフレームワークツールとして広く使われています。

Strength(強み)
- 目標達成に貢献する内部(自社)の要因を書きます。
- (例)営業マインドが高い、代理店網が全国規模である
Weakness(弱み)
- 目標達成を阻害する内部(自社)の要因を書きます。
- (例)組織力がない、営業チャネルに乏しい
Opportunities(機会)
- 目標達成に貢献する外部(社会環境・市場動向・競合動向)の要因を書きます。
- (例)コスト削減ニーズ、雇用抑制による社内人材活性ニーズ、差別化のためのアイデア活性化ニーズ
Threats(脅威)
- 目標達成を阻害する外部(社会環境・市場動向・競合動向)の状況を書きます。
- (例)外注コストの抑制ニーズ
③ 経営環境分析の「3C」
3Cは、著名コンサルタントの大前研一氏が1982年の著書で発表して以来、企業の戦略立案のための環境分析のフレームワークとして経営戦略立案やマーケティングのためのミクロ環境分析において広く使われています。

Company(自社)
- 自社の市場ポジション、収益力、ブランド力、各種の能力など
Customer(顧客)
- 市場の規模、顧客特性(セグメント)、市場の成長性、ニーズ、購買過程など。
Competitor(競合)
- 競合数、市場参入の難易度、技術動向、製品・サービスの価格帯、競合他社の各種能力など。
④ ターゲティング分析の「6R」
マーケティング領域でおさえておきたい代表的なフレームワークに、フィリップ・コトラー博士が提唱した「STP戦略」があります。
STP戦略とは、市場を細分化し適切なターゲットを決定して、市場での自社の優位性を確立するための手法のこと。Segmentation(市場細分化)のS、Targeting(ターゲティング)のT、Positioning(ポジショニング)のP、という3つの頭文字からそのように名付けられました。
これを行う際に、正しく分析するための指針となるのが「6R」です。

有効な市場規模(Realistic Scale)
- 十分な市場規模があるターゲットか?
競合状況(Rival)
- 強い競合ブランドが存在しないターゲットか?
成長性(Rate of Growth)
- これからニーズが増えそうなターゲットか?
波及効果(Ripple Effect)
- 口コミ波及の発信源となるターゲットか?
到達可能性(Reach)
- チャネルやメディアを通じて到達可能なターゲットか?
測定可能性(Response)
- アクションに対する効果が測定可能なターゲットか?
あなたのアイデアを1枚のMAPで整理しよう。
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