「家めし」をリモートワーカーの儀式にするのもいいかもしれない

ゾエ (Yuki Kawazoe) 

スモールビジネス(小規模組織)の事業者の中には、社員または経営者みずからリモートワーク、いわゆる在宅勤務の形態をとっている人も多いです。

イメージできると思いますが、とくに自宅の場合だとあらゆる誘惑物だらけです。楽しようと思えばいくらでもできます(その分自分の跳ね返ってきますが)。出社時間もないので昼まで寝ておけます。

儀式をいかにつくりだすかが時間管理のキモ

ダニエルピンクが2002年に書いた『フリーエージェント社会の到来』という名著があります。
彼が唱えるフリーエージェントとは、「組織に雇われない働き方をする人々」と定義されており、大半の仕事形態が自宅でのリモートワークです。

本書ではフリーエージェントの時間に対する姿勢を理解する上でいちばん重要なこととして、時間の量よりも、時間をどの程度自由に管理できるかといいます。

一般的な会社組織であれば、朝礼や定例会議、昼休み、営業カレンダーなどの「節目」があります。

組織に属さないフリーエージェントの場合、会社の節目にあたるような「儀式」がなければ働くのは難しい。

ならば、みずから儀式をいかにつくりだすか?

これkが、時間管理のキモになるというわけです。

通勤したり、同僚に挨拶したり、ランチに行く店を決めたりといった「儀式」は、実は、会社員にとって仕事の節目としての重要な役割を果たしている。フリーエージェントの場合は、自分なりの節目を自分でつくらなければならない。ここでも彼らは出来合いの「儀式」を買ってくるのではなく、自分だけの「儀式」をテイラーメードでつくっている。

実際に私のまわりの組織に属していないリモートワーカーでも自分の儀式をやっています。彼らはビジネスも安定しています。

  • 起きたら海へ出かけサーフィンをしてから朝食をとり仕事を始める
  • 朝7時朝食、10時からジムで汗を流し、昼食後に30分仮眠をとって仕事再開

事業がうまくいっていない人ほど、いつも行き当たりばったりで儀式と呼べるようなことはとくにない印象です。

私も半リモートですが、節目となるような儀式は一応はあります。儀式がないと継ぎ目がないため、時間の迷宮にはまり込んでしまいかねません。

まずは「家めし」をお昼の儀式に

前置きが長くなりましたが、「家めし」をつくるという儀式をとりれてみるのはどうでしょう。

まずはお昼からやってみる。

いまはコンビニに行けば手軽に弁当を買えます。おにぎりやサンドイッチをほうばりながら、毎日ダラダラとSNSを眺めていいね!ボタンを押すのも、一抹のむなしさを感じることがあります。カロリーも高く、栄養も豊富とはいえません。

せっかくのランチタイム、この際自分でめしをつくってみる。

ITジャーナリストの佐々木俊さんの最新著『家めしこそ、最高のごちそうである』には、とてもかんたんでシンプルで素朴、でも美味しい家めしをつくる方法が書かれています。

「料理なんてめんどう」
「普段ほとんどつくらない」
「ヘタクソなので美味しくならない」

はい、これらはやらない理由のトップ3です。

この本のタイトルにも書かれていますが、家めしのコンセプトは「簡単、なのに美味い!」です。やらない理由も、理由にしなくてよくなります。

料理は本来クリエイティブワーク。仕事への応用も

本の冒頭部分に家めしのポイントが3つ書かれています。

①外食ではなく、健康的で美味しい日々の食事を自分のものにすること

組織に属していない場合、病気になっても有給休暇などありません。カゼをひきやすくしょっちゅう営業停止になるようだったら顧客は離れるばかり。健康であることは大前提、健康な身体は食が第一。美味しければなおよし。

②そういう食事は実は安価、つくるのに時間はかからず、調理も難しくない

ランチのあとも仕事がひかえていますから、できればあまり時間をかけずにつくりたい。家めしは凝った料理ではありませんので、午後のスケジュールに支障がでるほど時間を費やすことはありません。

③そこから始まる生活は、とてもセンスが良く気持ちの良いものである

さまざまな旬の素材と限られた調味料のかけあわせ、できあがりを逆算イメージして段取りをする、盛りつけの美的センスなど、家庭の料理もクリエイティブワークなんです。仕事にも応用できそう。

ほぼ自宅で仕事をされる佐々木さん自身も、毎日家庭の料理をつくって楽しんでいるようです。奥様のFacebookページには日々の家めしがアップされています。シンプルでおいしそう。

 

おにぎり片手にだらだらとパソコン画面を見ながらSNSでフレンドの投稿にいいね!するよりも、たまには自分の家めしの写真をアップして、今度は自分がいいね!されるのも悪くないと思います。

リモートワーカーにとっては、家めしを儀式化することで時間の迷宮に入り込むことなく、働き方にもよい影響が出てきそうです。

【4/19追記】
うれしいことに佐々木さんに朝キュレーションしていただきました。

(Photo by Takashi Hososhima / Flickr)


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