非リアなのにSNSでいいね!集めようとするほどアイデンティティがぐちゃぐちゃになる。平野啓一郎著『顔のない裸体たち』レビュー

ゾエ (Yuki Kawazoe) 

ivcon

「ゾエさん、なんかおもしろい本とかないすか?」


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「うーん、最近はすこし前に読んだ本を読み返したりしている。たとえば『ウェブ人間論』とか。2006年に出たやつね。」


ivcon

「あー、その頃ブログブームで“WEB2.0”とか流行りましたよね。その本、梅田望夫と若手作家の平野啓一郎の二人の対談形式の本ですね。」


ivcon

「そうそう。なんかこう、その頃賢い人たちが未来のことを話していて、果たして10年が経った今、そうなってる?ってことを確かめながら読み返すと面白い。新しい発見もあって温故知新。」


ivcon

「早速amazonでポチりました。マーケットプレイスで送料込み255円也。」


ivcon

「はやっ!で、本の中で紹介されていた平野啓一郎の『顔のない裸体たち(2008年)』もそこから派生して読んだ。」


ivcon

「平野啓一郎、読んだことないです。三島由紀夫の再来とか一時期言われてましたよね。難しい文体ってイメージでちょっと敬遠気味っす。」


ivcon

「オレも読んだことなかったけど、『顔のない裸体たち』は読みやすかった。芥川賞とった『日蝕』とか小難しくて読みきらんわ。」


ivcon

「で、『顔のない〜』、読んでみてどうでした?」


ivcon

「まず最初の印象は、とにかく性的描写がすごい。よくここまで描けるなあと感心。でも下品さをさほど感じさせないのは、さすがプロやね。」


ivcon

「ほほう。」


ivcon

「でさ、なんつーか、Facebookとかやっていると、書きながらもう一人の自分がそれを書いているように感じたことない?」


ivcon

「いいね!ほしさに盛って投稿することありますね。」


ivcon

「あるやろー?なんかこう悲しくなるんで今はやってないけど、ネット上には別人格の自分が存在して、つまりリアルの自分も確かに存在していて、『オレってなんなん?』となる。」


ivcon

「アイデンティティに関わりますね。」


ivcon

「で、この小説は、自分とはなにか?とか、他者との関わりにおいて自分がいかに自分であるのか?を考えさせられる。」


ivcon

「たしかにリア充でなくても、SNSでいいね!たくさんもらったら“非リア充”の寂しさも和らぎますからね。」


ivcon

「そうそう。で、小説の主人公の女性教師も普段は“非リア充”なんだけど、ネット上ではすごい人気があって、だんだん自信を持ち始めていく。でもアイデンティティがぐちゃぐちゃになって、徐々に堕ちていく。」


ivcon

「気になります。本届いたら速攻読みますわー。」


ivcon

「リアルもネットも人格は変わるかもしれんけど、それもひっくるめて『自分は自分やけん、しょうがねえやん』ということで。いちいち考えてたらストレス溜まるわい。」


ivcon

「小説を通して、複数の人格をまとっている自分を客観的にみれそうですね。」


ivcon

「ついでに、最初に話した『ウェブ人間論』と、2012年に出された『私とは何か』もあわせて読むと理解ふかまるかも。」


ivcon

「あざす!(・・・そんなに読みきらん)」

 

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(img via:Jon Nicholls)



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